数理物質科学専攻 数理科学コース 田中研究室(最適化理論,オペレーションズ・リサーチ)

デジタル表現実習(140S1017) (Digital Presentation Methods) [理学部棟 A518マルチ]
[1]学習内容と課題:基本的にはその授業時間内にメール添付で提出。場合によってその週内。
※メールに添付して課題を提出する前に, ファイル名が学籍番号から始まるものになっているかどうか確認してください。 また,ファイルの容量についても注意するようにしてください。
  1. 第1回目は,最初,理学部棟 A518マルチメディア教室でオリエンテーションを行います。
    最初に,ショートカットキー(コントロールキーを利用したコピー・切り取りやペーストなど)の復習を行い, メールの設定・転送設定を確認し,インターネットエクスプローラーのタブを追加する作業を 行います。最後に,タッチタイプとホームポジションの学習を行います。(4/15)
  2. 第2回目は,ペイントを使って光の三原色と色相環の作図を行います(課題1)。
    赤と緑と青の輝度を0〜255の256通り(8bit表現)の数値から組合わせることで それぞれの光の色が構成できることを学習します。(4/22)
  3. 第3回目は,ワードを利用して,「文字の設定や行間の設定」の仕方を学習します。
    資料にある課題2のようなファイルを作成します。まず, 課題2のソースファイルをダウンロードして, ファイル名を書き換えて提出用のワードファイルにしてから作業を開始して下さい。 (5/2)
    【ファイル名の例】s13a100x_2.docx
    今回は,(example-2)のように「プリントスクリーン」によって (段落)ダイアログボックスの画像を作業したファイルに挿入してみます。
  4. 第4回目も,ワードを利用した実習を行います。
    前半の最初に,ファイルの複製とファイル名の変更の方法を学びます。 次に,ワードの中でページを改行する方法やページ番号を出力させる方法を学びます。 その後,(example-2)の2ページ目の図を作成します。 課題3のソースファイルを参考にして下さい。 この作業を通して,ドロー系ソフトとしての図形の挿入・編集を学習します。 前回学習したコントロールキーの利用方法を応用して,図形のコピーや整列,挿入などを行ってみましょう。
    後半は,資料である日本語の手紙の形式を再確認して, ワードで手紙を作成する実習を行います。(5/13)
  5. 第5回目は,ワードでの数式入力の方法を学習します。
    数式入力の方法には,Word 2007 で導入された新しい 「数式ビルダ」 による記述法のほかに, Word 2003 以前との互換性を保った 「数式エディタ」 による記述法があります。
    新しい「数式ビルダ」では,ファイルが拡張子 docx で保存されてWord 2007 でしか読めませんが, 従来の「数式エディタ」では,拡張子 doc で保存されて全てのバージョンの Word で読めます。 授業では,両方のやり方で数式を作成してみましょう。
    その際に,数式をイタリックにすること2次元形式行形式があること, インライン(文中数式)ディスプレイ(独立数式)形式の両方で 組み方が異なることを確認して下さい。
    課題4(example-3)のような文書のファイルをどちらかの数式作成方法で, あるいは混ぜても構わないので,数式を含んだものを作成してファイル添付でメールで送って下さい。 メール本文に感想も忘れずにお書き下さい。 (5/20)

    昨年提出された課題で気がついたこと
    • 数式の入力開始の仕方
      メニューから選ぶ代わりに,Alt+=(シフトを押しながら-キー)で簡単に数式モードに入れます。
    • 数式の中での変数をイタリックにすること
      数式モードに入ったら,最初に Ctrl+i を押すことで以後,入力文字がイタリックになります。
    • TeX用キーワードの入力とUnicode16進コード番号の直接入力
      数式モードで,\sqrt (直後に空白)と入力することで平方根の記号が出ます。 \sum (直後に空白)とすると級数のシグマが出てきます。 他の数学記号はLaTeXの学習のときに説明します。 また,U+221AとUnicode16進コード番号を直接入力しても,Alt+xで数学記号に変換されます。

  6. 第6回目の前半は,「数式エディタ」についての説明を補足します。そのあとに, LaTeXによる文書作成プログラミングについて資料を配布してから全体像を紹介して, 「数式ビルダ」と同じようなコマンドが豊富にそろっていることを確かめます。
    後半は,HTML言語の概要と簡単なWebページの作成を行ってHTML文書の骨格を理解します。
    最後に実際にリストタグを利用してwebページで今日の学習内容を記述してもらいます。
    • 最初に,HTML 文書の骨格(必要最低限のもの)を取り出して観察してみます。
    • 次に,タイトルタグを書き換えます。
    • また,色属性,文字サイズ属性,配置属性を学びます。
    • 水平ラインをいれます。
    • スタイルコンテナで段落にまとめ,配置を変更します。
     
    [昨年の質問事項] DIVタグの使う理由がよくわからなかったです。 というのは,段落をつけるだけなら,BRタグで改行すればよいのではないかと思いました。
    <p> </p> と
    <div> </div>
    段落生成タグは,大きく分けて2つあります。
    <p> </p> と <div> </div> です。 前者は段落と段落の間を少し空けてくれます。 一方,後者は空けません。また,後者にはスタイル属性に横幅を記述することもできて 文字ブロックをフローとして周りに文字を回りこませることが可能です。 例えば,左上のようにするには次のようにします。
    <div style="float:left;width:120;background:pink"> </div>
  7. 第7回目は,前半,FTPによるファイル転送や ファイルの許可モード(保護モード)についての実習を行います。
    まず,インターネットエクスプローラーを使って, ECNET上の各自のホームにFTPアクセスして見ましょう。 FTPフォルダのURLは,
    ftp://ecnfp.sc.niigata-u.ac.jp/math/ユーザー名(=学籍番号)
    です。
     
    [ポイント] ファイルの属性,許可モード
    ECNET上のホームページ
    へのアクセス方法
    アカウントのホームディレクトリという意味で,次のようにチルダ(~)が必要です。
    http://ecnfp.sc.niigata-u.ac.jp/math/~学籍番号/(パス名+ファイル名)
    また,public_html 以下にwebpageを置くことに設定されていますので, そのディレクトリ名は書きません。ファイル名はパス名も含めて指定します。 省略した場合には,/index.html と指定したことになります。 他のファイル名にしたときにはそのとおりの名前を書きます。
    FTPによるファイル
    転送時の許可モード

    ファイルの属性は,OSの種類によって定義されるものとされないものがあります。 LinuxやUNIXの場合は, 対象者に分かれて定義され, それぞれにrwxの3つの設定が出来るようになっています。
    • u ファイルの所有者 user
    • g 所有者と同じグループ group
    • o それ以外のユーザ others
    • r read権 (読み出し)
    • w write権(書き込み)
    • x excute権(実行)
    つまり,権利が3ビットで与えられ,8進数表記1文字で記述されます。 例えば,640という数字ならば,最初の6が意味するのは 「所有者ユーザにはread権とwrite権(u+rw)を与える」ことで, 次の4が意味するのは「グループにread権のみ(g+r)を与え」, 最後の0が「それ以外には何も権利を与えない」という意味になります。
    また,FFFTP, をダウンロード(インストーラなしの制限ユーザ向けのセットアップ) して使ってみたい方はやってみて下さい。

    後半は,LaTeXによる文書作成プログラミングについて学習します。
    ECNETでのLaTeX 関連プログラムの初期設定 に従って,まだ終わっていない人はセットアップしましょう。
    それからファイルの拡張子は必ず,「tex」としてください。 ファイル名にカタカナがあると,特定の文字から先頭のfirstnameの部分が消えてしまうので, 注意しましょう。
    以前,配布されたプリントを元に簡単に説明します。 その後,自分でコンパイルを繰り返して一つひとつ確認しながら先に進んでください。(6/3)
    • 表題(題名,著者名など)の作成,章や節のような文章の区分,
      文字の大きさと書体の変更,文章の論理的構造,ピリオドの後のスペースなど
    • 箇条書きなどのディスプレイの構造,数式など
    • 授業終了後に,DTP課題1 のような印刷物が得られるようにプログラムしたものをレポートとして, そのソースファイル(*.tex)をメールに添付して,今週中(金曜日の夕方)まで提出してください。 なお,所属と氏名はもちろん各人のものにし, 日付の部分は,授業(6/3)の日付が入るようにしてください。
    • [DTP課題1] [DTP課題1のソースファイル] [DTP課題1のヒント]

  8. 第8回目は,前回の続きを学習します。
    DTP課題1を完成させましょう。
  9. 第9回目(金曜日補講)は,前回のLaTeX のソースファイルを元にソースファイルを作成する予定です。
    最初に前回のファイルをコピーして,名前の変更しておきましょう。 以下の内容に沿って説明します。ある程度説明を行った後は, 自分でコンパイルを繰り返して一つひとつ確認しながら先に進んでください。(6/10)
    • 表題(題名,著者名など)の作成,章や節のような文章の区分,
      文字の大きさと書体の変更,文章の論理的構造,ピリオドの後のスペースなど(復習)
    • ページスタイルとそのスタイルパラメータ
      \topmargin や \oddsidemargin を変更して本文の書き出しの左位置と上の位置を決める。 それにあわせて,文書の縦幅(\textheight)と横幅(\textwidth)を調節する。
      詳しくは,授業中に解説する。
    • 新しいコマンドを定義する方法および 数式の番号の参照や参考文献を作成する時などの相互参照の仕方
      \newcommand コマンドと\renewcommand コマンドの違い
      すでに定義してあるときは,\renewcommand コマンドを使って強制的に変更することも出来る。 あるいは新しく定義したいコマンド名を別のものにすることも可能。
    • thebibliography環境を使用した参考文献作成
      参考文献を作成することと参考文献の番号を相互参照させる方法(\bibitem コマンドと\citeコマンド)。
    • 相互参照の仕方
      数式番号の参照とセクション番号などの参照の仕方。 どちらも\labelコマンドで識別ラベルを貼り,\refコマンドで参照する。
    • 授業終了後に,DTP課題2 のような印刷物が得られるようにプログラムしたものをレポートとして, そのソースファイル(*.tex)をメールに添付して,本日中に提出してください。 なお,日付の部分は,授業(6/13)の日付が入るようにしてください。

      [DTP課題2] [DTP課題2のヒント]

  10. 第10回目は,前回のLaTeX のソースファイルを元にソースファイルを修正します。 エラーの見分け方やバグフィックスのやり方なども学習します。 今回で確実にLaTeXをマスターして下さい。また,実技試験の方法と準備についても説明します。 (6/17)

    新しいコマンドを定義する方法

    数式の番号の参照や参考文献を作成する時などの相互参照

    Beamerでスライドを作る方法HowToBeamer.pdf」を参考にして下さい。

  11. 第11回目(金曜日補講)は,英文の手紙スタイルの実習を行います。
    • 授業終了後に,次のDTP課題3をレポートとして, そのソースファイル(*.tex)をメールに添付して提出してください。(6/20)

      [DTP課題3の内容]

  12. 第12回目(6/24)は, パワーポイントによるプレゼンテーション準備について学習します。
    実技試験の発表内容については,数学・数字に関係していれば何でもよいです。 また,発表時に配布する資料も必ず作成してください。 6/30までにメールで,PDFファイルを送ってください。 画像を入れている人はPDFファイルの方が画像が落ちなくてよいと思います。 こちらで印刷して会場へ持ってゆきます。

    [画像を入れる場合のLaTeXファイルの例]
    [ LaTeX (Beamer) でスライドを作るマクロについて, そのサンプルファイル ]

     
    実技試験の内容
    7/1,7/4,7/8に実技試験を行います。スライドの作成には,パワーポイントかBeamer LaTeXを 使用して下さい。発表順番については,こちらで決めますが,都合の悪い時は 予めメールでご連絡下さい。
    内容については,数学・数字に関係していれば何でもよいです。
    評価の基準
    LaTeXで作成した配布資料・準備の進捗度・内容の面白さ・ 発表の技術(ポンターの使い方,聴衆をひきつける工夫など)・ 制限時間の有効利用・スライドの出来栄え・他の発表を聞く態度と質疑応答を総合的に判断します。 また,第3者評価も加点します。

    [発表の心得]

    • 6/30までに配布資料のpdfファイルをメールで提出。
    • 7/1の11時までに,発表用のパワーポイントかpdfのファイルをメールで提出。
    • マイクの使い方等は予め休憩時間等の時に確認して下さい。
    • 一人5分〜6分で発表しましょう。 質疑応答を必ず行いましょう。質問も点数に加点いたします。
    • レーザポインタを効果的に使用したり,聴衆をひきつける工夫をするなど, 聞いていて楽しい発表を心がけましょう。特に,声の大きさや速さなども重要な要素です。
    • 自分の発表時間以外は,他の発表を真剣に聞くようにしましょう。 それぞれの時間に一回ずつ出席メールを送ってください。 メールの本文に,特に印象に残った発表などについて感想を記述してください。
    • Office2007以降(Vista)でファイルを作成している人は,pptファイルで保存すれば, Office2003でも開けます。発表がんばりましょう。


[2]レポート課題:メールにファイル添付で送信すること。

[3]資料
  1. 講義案内と授業予定(4/15)
  2. よく使うショートカットキー(4/15)
  3. 課題1(光の3原色の作図)(色相環の作図)(4/22)
  4. 課題2(example-1)そのテキストファイル(5/2)
  5. 課題3(example-2)そのテキストファイル(5/13)
  6. 日本語の手紙の形式(5/13)
  7. 課題4(example-3)(5/20)
  8. HowToBeamer.pdf(6/17)

[4]関連リンク
  1. ECNETでのLaTeX 関連プログラムの初期設定
    理学部A棟5階マルチメディア教室の ECNET でLaTeX 関連プログラムが利用できるようになりました。
  2. 学務情報システムのメールシステムの直接利用
    学務情報システムにログインしなくても,学内や学外からでも 直接メールシステムが利用できます。 統合型学務情報システムのIDとパスワードでログインしてください。
  3. 統合型学務情報システム関連情報
    新潟大学の学務情報システムの学外からの利用などはこちらのページでチェックできます。 携帯でのアクセスの仕方も説明されています。
  4. LaTeX をカンタンにする方法(設定編)
    WinShell の利用の他,EasyTeX の利用などについての簡単な解説があります。
  5. pLaTeX for Windows
    Windows 環境を中心とした pLaTeX に関する様々な情報が提供されています。
  6. コニカミノルタ「色色雑学」
    コニカミノルタが提供する光の表現法に関する情報ページ。
  7. 宇宙スペクトル博物館<X線編> 見えない星空への招待
    宇宙スペクトル博物館<電波編> 宇宙が奏でるハーモニー
    宇宙スペクトル博物館<可視光編> 天空からの虹色の便り
    裳華房が公開している『宇宙スペクトル博物館』CD-ROMの一部(体験版)です。

[5]参考文献
LaTeXの文献としては,上の関連リンクにあげられている, pLaTeX for Windowsのページに多くの参考文献が載せられています。また, 日本語で書かれたものとして,以下のものが分かりやすいと思います。
  1. Leslie Lamport 『LaTeX:文書処理システム』
    (Edgar Cooke・倉沢良一監訳,大野俊治・小暮博道・藤浦はる美訳)アスキー出版局 (1986)
  2. Leslie Lamport 『文書処理システムLaTeX2ε』(阿瀬はる美訳)ピアソン・エデュケーション
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新潟大学大学院自然科学研究科数理物質科学専攻 数理科学コース
E-mail: prtana@gs.niigata-u.ac.jp